【2025年最新】ビットコインとは?価格推移・仕組み・半減期まで徹底解説【初心者向け完全ガイド】

目次

第1章|2025年時点の市場規模と存在感

「いつの間にか、自分の積立口座が“暗号資産の影響を受ける時代”になっていた」──そう気づいたのは、S&P500に上場した米コインベースの株価変動を通じて、ビットコインやイーサリアムの動きが日常の資産に影響し始めたのを感じた瞬間でした。

2025年現在、暗号資産市場はかつての“ギャンブル的”な投資対象というイメージを脱し、経済インフラの一部として認識されつつあります。特に、**ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)**はその中心的存在であり、両者の市場規模と普及状況は、投資家の行動や制度設計にも大きな影響を与えています。

ビットコインとイーサリアムの価格と時価総額

2025年5月時点、ビットコインはおよそ1,600万円台で推移し、米ドル建てで11万ドルの最高値を更新しました。一方、イーサリアムは26万1,700円付近と一時的な調整局面にあるものの、週足ベースでは上昇トレンドを維持しています。市場全体としては、ETFの承認とマクロ経済の安定化を背景に、回復基調が鮮明となっており、資産配分における「暗号資産」の比重を再考する投資家が増えつつあります。

世界と日本の保有者数:広がる“普通の人”の投資対象

暗号資産の保有者数は国によって大きく異なります。特に注目すべきは、**シンガポール(28%)や英国(24%)**といった先進国での保有率の高さ。米国でも21%と2割を超えており、特に機関投資家の参入が普及を後押ししています。

一方、日本の保有率は約10%にとどまりますが、これは総人口に対する口座数1,240万件という規模であり、すでに一般層にも広く浸透し始めているといえます。投資経験者に限れば7.3%が暗号資産を保有しており、株式・投資信託との“第三の柱”としての存在感を高めています。

今後は、税制改正などの制度的後押しが、保有率の急拡大につながる可能性もあります。

活発化するユースケース:DeFi・決済・送金・NFT

実需の観点からも、暗号資産は単なる投機を超えた「機能性資産」へと変貌しています。2025年のDeFi(分散型金融)市場では、24時間取引高が1兆円を超えるプラットフォームが登場。とりわけ「Hyperliquid」や「PancakeSwap v3」などの分散型取引所(DEX)は、ユーザーの分散・非中央集権的ニーズに応える形で急成長しています。

特に注目されるのは以下の3点です:

  • ミームコイン人気によるソラナチェーン取引急増
  • RWA(実世界資産)とリキッドステーキングの連携加速
  • NFTやDAO(自律分散型組織)によるコミュニティ形成の多様化

これらは、単なる価格上昇を超えて実際の利用シーンが拡大している証拠であり、技術としての定着度を示す指標ともいえます。

日本の暗号資産税制:投資家の壁か、それとも後押しか

2025年は、日本の暗号資産にとって大きな税制転換点の年でもあります。

法人向けでは、自社発行トークンの期末評価課税が廃止され、譲渡時のみが課税対象となる実務上のメリットが明確化されました。これにより、Web3プロジェクトを展開するスタートアップにとって、実現課税リスクが軽減される環境が整いつつあります。

一方、個人投資家に関しては現行制度が継続されており、

  • 利益が20万円を超えると確定申告が必要
  • 損失の繰越控除は適用外
  • 分離課税(20%)の導入が今後の検討課題

という状況です。金融庁は2025年6月末までに制度検証を実施予定であり、「投資家保護規制の整備」を優先する方針を明示しています。

このような流れから、日本における税制の安定化が暗号資産保有率の引き上げに直結することは明白であり、実際に取引所への口座開設数は堅調に推移しています。

国内主要取引所を比較する:手数料と機能性のバランス

2025年現在、日本国内の主要取引所は以下のようなサービス展開を行っています。

取引所名取扱銘柄数現物手数料ステーキング対応特徴
SBI VCトレード29種類0.06%SOL/AVAXグループの信用力・分別管理の徹底
BITPOINT29種類無料ETH/SOL新通貨の上場スピードが早い、少額で始められる
コインチェック23種類0.07%未対応初心者向けUI、スマホ完結の利便性

全体として、主要取引所のビットコイン取引手数料は平均0.06%前後で推移しており、少額投資家にとってはコスト面でのハードルが低下しています。また、ステーキング対応の有無は、中長期投資の利回りに直結するため、選定時の重要ポイントとなります。

第2章|ビットコイン──“デジタル・ゴールド”の設計思想

「金では守れない未来がある。だからこそ、選ばれるもうひとつの“価値保存手段”がある」──これは、ある資産設計相談の際、私が個人投資家に語った言葉です。数ある暗号資産の中でも、ビットコインはその設計思想の特殊性ゆえに、金に代わる“デジタルゴールド”として注目されています。

この章では、その価値の裏付けとなる技術構造・供給設計・マクロ環境との関係性を整理します。

ナカモト・コンセンサスと供給制限:希少性が価値の根源

ビットコインの中核をなすのは、「ナカモト・コンセンサス」と呼ばれる分散型合意形成システムです。中央管理者が不在のネットワークで、すべての取引の正当性をP2Pネットワーク上の参加者全体が検証・承認します。

この仕組みを支えるのが、「プルーフ・オブ・ワーク(PoW)」という演算競争です。採掘者(マイナー)は高度な計算問題を解くことで、新たな取引ブロックを生成し、報酬としてビットコインを受け取ります。
計算の難しさは自動調整され、常に約10分に1回のブロック生成が維持されるよう設計されています。

この一連のプロセスは、取引の正当性・履歴の改ざん防止・システムの透明性を確保しており、外部からの不正介入を許さないセキュリティの高さが特徴です。

そして、ビットコインは発行総量に2100万枚という上限が設けられています。これは「価値の希少性」を制度設計の段階から内包しており、供給が制限された中での需要増は、価値の長期的安定性と上昇期待をもたらす要素となります。

2024年4月の“半減期”──供給減少と価格反応

2024年4月20日、ビットコインは第4回目の半減期を迎えました。このイベントにより、マイナーへの報酬が6.25BTCから3.125BTCに減額され、新規発行量が実質的に半分になりました。

半減期直後は、報酬減による採算悪化から一部マイナーが撤退し、ハッシュレートの一時的な低下が確認されました。最大で20〜30%の低下が懸念されましたが、実際には短期間で回復し、2024年下半期には上昇ペースが加速しています。

価格面でも、2023年後半からすでに上昇トレンドが始まっており、半減期を跨いだ2024年4月22日時点で、2021年の高値を更新。市場では今回も、供給制限による強気相場の再来が意識されており、2024年末に10万ドル超、2025年末には17万ドル超を見込む予測も存在します。

ビットコインとインフレ:信頼できる価値の“保存箱”となりうるか

「インフレに強い資産」として語られるビットコイン。しかし、実証的にはどうなのでしょうか?

2020年から2025年初頭までのデータによると、ビットコイン価格とCPI変化率のR²値は0.27にとどまり、物価上昇との単純な連動性は弱いと評価されています。特に2022年には、CPIが40年ぶりの高水準(9%)に達したにもかかわらず、ビットコインは前年比35%以上下落しました。

一方で、CPIが「過去の物価変動」であるのに対し、ビットコインは将来インフレへの期待値を織り込む資産であるという指摘もあります。実際、この研究におけるインフレ指数との比較では、相関係数0.696という強い正の関係が観測されており、インフレ予測と価格が連動する可能性を示しています。

これらのことから、ビットコインは“現在進行中のインフレ”に対する即時防衛ではなく、中長期的なインフレリスクへの備えとして活用するケースが考えられます。

少額投資を可能にするETF──「始めやすさ」が市場を変えた

2024年1月、ついに米国でビットコイン現物ETFが承認されました。これにより、ウォレット管理が不要な投資環境が整い、少額からの間接投資が可能となりました。

2025年5月時点では以下のETFが主要市場で取引可能となっています:

ティッカーETF名運用会社経費率
IBITiShares Bitcoin TrustBlackRock0.25%
FBTCFidelity Wise Origin FundFidelity0.25%
GBTCGrayscale Bitcoin Trust ETFGrayscale1.50%
ARKBARK 21Shares Bitcoin ETFARK Invest & 21Shares0.21%
BITBBitwise Bitcoin ETF TrustBitwise0.20%
HODLVanEck Bitcoin TrustVanEck0.20%
BRRRValkyrie Bitcoin FundValkyrie0.25%
BTCOInvesco Galaxy Bitcoin ETFInvesco & Galaxy0.25%
EZBCFranklin Templeton Digital Holdings TrustFranklin Templeton0.19%
BTCGrayscale Bitcoin Mini TrustGrayscale0.15%

さらに、先物型・戦略型ETFも複数登場し、目的に応じた分散投資が可能になっています。

ETFの普及により、これまで“玄人向け”だったビットコイン投資が、一般投資家にも門戸を広げたことは間違いありません。経費率も年々低下傾向にあり、資産運用のコア商品としての地位を確立しつつあります。

まとめ

ビットコインの「ナカモト・コンセンサス」による自律的な価値形成、供給制限による希少性、そしてマクロ環境における“デジタルゴールド”としての機能。これらは、従来の資産にはなかった構造的な強みを持っています。

特に2024年の半減期以降は、投資商品としての制度整備が進んだことで、個人が実践可能な「少額×長期×分散」の投資戦略の中に、自然とビットコインが組み込まれはじめています。

次章では、イーサリアムの「スマートコントラクト基盤」としての進化と応用事例を紐解いていきます。

第3章|イーサリアム──“スマートコントラクト基盤”の進化

「技術は見えなくても、生活の裏で確実に世界を変えている」──私がイーサリアムの話をする際によく使う言葉です。
ビットコインが“価値を守る通貨”であるなら、イーサリアムは“機能するインフラ”。この章では、その進化と実用性の広がりを、仕組み・制度・投資実務の観点から分かりやすく解説します。

PoS移行の環境負荷低減とセキュリティ強化

かつてのイーサリアムは、ビットコインと同様にプルーフ・オブ・ワーク(PoW)方式で動いていました。しかし2022年に行われた大型アップデート「The Merge」により、イーサリアムはPoS(プルーフ・オブ・ステーク)方式へと移行しました。

この変化は、環境負荷に対する明確な答えとなっています。
PoWでは大量の電力を消費し続けるマイニングが必要でしたが、PoSではネットワーク参加者が自らの資産(ETH)を預けることでセキュリティに貢献する仕組みに変わりました。

その結果、電力消費は最大99.95%削減されたとされ、世界的なサステナビリティ志向とも一致した形になります。
環境配慮だけではありません。PoS移行後、ネットワークのセキュリティも大きく向上し、51%攻撃に対するコストや難易度が飛躍的に高まったことも技術面での大きなメリットです。

専門家コメント:
「PoS移行 イーサリアム メリット」は、単なる節電ではなく、“個人でも参加できる金融インフラ”としての民主化に繋がっています。

EIP-1559と手数料削減:バーンメカニズムの正体

2021年、イーサリアムは手数料制度に大きな改革を加えました。それが「EIP-1559」です。

従来、取引手数料(ガス代)はユーザーが自由に設定していたため、混雑時には手数料の高騰と不安定化が頻発していました。EIP-1559はこの問題を解決するため、取引ごとに一定の「基本手数料(Base Fee)」を焼却(バーン)する仕組みを導入しました。

この結果、ETHの供給量にデフレ圧力がかかり、**ネットワークが活発な時期には発行量を上回るバーン(焼却)**が起こる場面も見られました。

平均ガス価格は2021年時点で105.2 Gweiと高水準でしたが、その後のトランザクション処理の改善により、現在では費用の見通しが安定しやすくなった点も、個人ユーザーには大きな利点です。

レイヤー2スケーリングとDencunアップグレードの最新動向

イーサリアムは世界中で最も利用されているブロックチェーンですが、その人気ゆえに取引処理の混雑と手数料高騰という課題も抱えていました。
それを解決するのが、レイヤー2スケーリング技術と2024年3月に実施されたDencunアップグレードです。

Dencunで導入された「プロト・ダンクシャーディング(EIP-4844)」は、「ブロブ(blob)」と呼ばれる新しいデータ構造により、レイヤー2の取引データを安価にメインネットに記録できるようにしました。

具体的には、以下のような期待効果があります:

  • ガス代が従来の1/20〜1/50にまで低下
  • Optimism・Arbitrumといった人気レイヤー2ネットワークのトランザクションコストが大幅減
  • ユーザー体験の向上 → 初心者や少額ユーザーの参入促進

このアップグレードにより、イーサリアムは単なる投資対象から、日常的に使えるプラットフォームへと確実に前進しています。

トークン化証券・NFT・DAO──実用化が進む「プログラマブル・マネー」

イーサリアムの魅力は、「通貨としてのETH」だけではありません。**プログラム可能なお金(プログラマブル・マネー)**という発想が、NFT・DAO・トークン化証券といった新しい金融の形を生んでいます。

実際、日本国内でもトークン化証券(セキュリティトークン)の活用が急速に進んでいます。

代表的な発行事例:

  • 野村総合研究所:2025年3月に社債型セキュリティトークンを発行、国内初のDVP決済を実現
  • 丸井グループ、フィリップ証券、日本取引所グループなども積極参入
  • 対象資産:社債、不動産、未上場株式、匿名組合出資持分など

また、NFTはアートやゲームだけでなく、チケット・ID管理・会員権などへ応用されており、DAO(自律分散型組織)はスタートアップの資金調達や意思決定の透明性を高める手段として注目されています。

専門家コメント:
「DAOやNFTの活用事例は、スマートコントラクトを“見ることができる金融制度”に変えた象徴です」

ステーキングの利回り比較と初心者への最適ルート

最後に、実際にイーサリアムに投資する際の「ステーキング利回りと運用方法」について、初心者でも使える主要国内取引所の比較を紹介します。

取引所年利(参考)ロック期間特徴
BITPOINT約4.3%なし日本円報酬可、随時解除可
SBI VCトレード約3.1%なし対応銘柄数が豊富
GMOコイン約2.0〜2.2%なし自動ステーキング、毎月報酬
CoinTrade約2.5%固定(60日程度)高利回り型、期間拘束あり
コインチェック約1.9%なし(β版)初心者向けUI

重要なのは、高利回り=ベストではないという点です。
ロック期間・解除手続き・手数料・報酬の形式などを比較し、自分の目的に合った仕組みを選ぶことがリターンを最大化するコツです。

まとめ

イーサリアムの進化は、単なる「コインの価格」の話ではありません。
エネルギー消費99.95%削減、バーンによる供給調整、スケーラビリティの飛躍的改善、そして実経済への応用──これらが複合的に進むことで、イーサリアムは確実に「使える資産」「参加できるインフラ」としての地位を確立しつつあります。

次章では、ビットコインとイーサリアムを技術・手数料・分散性・開発規模の各観点から横並びで比較し、それぞれが果たす役割を明確化していきます。

✅まとめ|ビットコインとイーサリアム、どちらも「仕組みを知れば怖くない」

2025年現在、暗号資産は“理解した者だけが正しく使える”時代に入りました。

  • 第1章では、ビットコインとイーサリアムがどれほど市場に浸透しているか、そして日本でも税制や取引所の整備によって、初心者でも安全に始められる環境が整いつつあることを確認しました。
  • 第2章では、ビットコインが「供給上限と半減期」によって希少性を保ち、インフレリスクに備えるデジタルゴールドとして機能する構造を解説しました。
  • 第3章では、イーサリアムがPoS移行・手数料バーン・レイヤー2拡張などを通じて、環境性能・スケーラビリティ・実用性を兼ね備えた参加型インフラへ進化していることを整理しました。

暗号資産は、仕組みを知らずに価格だけを見ると不安が大きくなります。
ですが、技術・経済的な裏付けを理解すれば、むしろ保守的な資産形成にも取り入れられる存在です。

まずは月1万円から、少額で仕組みに触れてみる。
それが、未来の変化に対応できる“備え”になるかもしれません。

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この記事を書いた人

運営者:はち(執筆・運営・構成)
会計プロフェッショナル資格保有/簿記上級資格保有/ファイナンス実務経験者

上場企業・IPO準備企業・中小企業に対して、会計処理の確認及び助言・内部統制構築・M&A支援・資金調達支援・買収後の統合支援等を経験。
10社以上の企業に財務面から携わってきた実務家です。

静かな資産形成=数字に惑わされず、自分の判断軸で積み上げていくことを信条に、投資初心者にもやさしく、かつ本質的な記事を執筆しています。

Quiet Money Labでは、不動産クラファン、投資信託、ロボアド、自動売買FXなどの少額投資記事を中心に、数字から投資のリテラシーを育てる内容を構成・執筆しています。

運営者:はな(監修・ライフプラン・保険分野)
ファイナンシャルプランナー資格保有/保険会社勤務

資産設計・保障見直しに携わる現役FP。
保険・NISA・iDeCoなど、資産形成とライフプランに関わる相談業務を行っています。

Quiet Money Labでは、主に積立NISA・ロボアド・保険と資産形成のバランスといったテーマについて、内容の正確性・実用性の監修を担当。

「難しい言葉ではなく、伝わる言葉で安心を届ける」をモットーに、読者にとって等身大の情報提供を意識しています。

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